ガクです。

一年を締めくくる有馬記念ですし、天栄・しがらきから多頭数の出走。2019はメンバーもかなり豪華なので全頭考察をしておきたいと思います。明日の予想に役立てていただければ良いと思います。

明日には印をまとめたものを出しますので、あくまでここでは各馬の考察とお考えください。

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有馬記念2019全頭考察

 

1スカーレットカラー

ノースヒルズ生産は今年の2歳戦でビアンフェがスプリント重賞で好走。東京スポーツ杯でコントレイルはしがらき・天栄を退け勝利。本馬も大山ヒルズで調整されており、2走前の府中牝馬Sで初重賞制覇。前走のエリザベス女王杯では4人気で挑んだが、外枠で脚も溜まらず展開も不向きと負けて仕方なしだったが、牝馬の大将格であるラッキーライラックと0.6秒差。そのラッキーライラックが香港ヴァーズでグローリーヴェイズに完敗。それを考えるとこれだけのメンバーが揃った一戦では、流石に荷が重いか。内枠を引いたことはプラスになるが、距離延長などの課題や馬群をどう捌くかなど課題は多い。現状の中山芝の傾向を考えても直線で内がガラ空きになることは可能性として低いか。

 

2スワーヴリチャード

ジャパンCはタフ馬場で内にこだわるマーフィー騎手の好騎乗で勝利。3歳牝馬が2着に入り特殊な馬場状況だった為素直に評価はできないが、馬のケアを含め短期でしがらきへ放牧に出し馬体調整。この手の短期放牧組があっさりと結果を出すこともあるので激走の可能性も十分ある。この馬自身有馬記念は2017年に4着、決して展開が向かない中でのもので評価は必要。内枠を引いたことは大きなプラスになるが、現状の馬場を考えるとどの馬も内目を狙ってくるだろうし、外目の枠の馬は内に閉じ込めてくるだろう。それに加え、逃げ先行勢が多少力不足となれば最終コーナーでかなりごちゃつく可能性もある。年齢とともにずぶさを見せてきているので、タフな馬場になるのは良いが、各馬が動き出す中盤でスムーズな進路取りができるかどうか。マーフィー騎手の手腕にかかる。

 

3エタリオウ

前走しがらきで在厩調整の今回。友道厩舎なので厩舎仕上げ自体は何ら問題はないが、今年の日経賞以降はピリッとしない。前走のジャパンCでは確かに好位からの競馬で違った一面を見せるものの、積極的に狙うには信頼しきれないところはある。結果的に2着が多いということもあり、善戦することは可能かもしれないが勝ちきれない馬はどこまでも勝ちきれないことも多く、本馬もそこに当てはまる可能性は多そうだ。同舞台の日経賞で2着の実績はあるが、スローペースで逃げ馬が終いを伸ばし押し切る展開。今年のメンバーの中では近走実績から見劣りするのは確かか。

 

4スティッフェリオ

前走の天皇賞・秋は在厩調整で一戦級相手に先行したが12着。その後にグリーンウッドに調整に出しここに照準を合わせてきたが、オールカマーG2ではスローの単騎逃げで押し切り勝ち、今年に入りG1での実績を振り返ると、力は見劣りするのは間違いない。仮にすんなり先行できたとしても、各騎手も早々に動き出すのは間違いなく、早めに仕掛けられてくるとかなり苦しい展開になりそうだ。

 

5フィエールマン

毎度の天栄仕上げで馬券を外したことはなく、前走の凱旋門賞は59.5kgの斤量で、直線に入る前には早々にいっぱいになり直線は流してゴール。国内でのレースを振り返ると札幌記念ではブラストワンピースよりさらに外を回し上がり最速3着。天皇賞・春では香港ヴァーズを完勝したグローリーヴェイズに勝利。天皇賞・秋で見せ場を作ったユーキャンスマイルあたりにも完勝しており、ポテンシャルは間違いなく高い。追い比べこそこの馬の持ち味で、鞍上が日本人騎手だからと軽視されるのならチャンスは十分だろう。ポイントはとにかく馬場で、明日のどのタイミングで雨が降るかで大きく扱いが変わる一頭。

 

6リスグラシュー

昨年モレイラ騎手の騎乗でG1を勝利後、海外含め一度も馬券を外していない堅実な馬。天栄のアーモンドアイに対する牝馬はしがらきのリスグラシューで間違いないだろう。宝塚記念で手綱を取ったレーン騎手とのコンビで挑んだコックスプレートの内容がとにかく強く。脚質にも幅を持つのは魅力。中山の舞台でこの枠ならば、アーモンドアイに先着する可能性は十分あるだろう。一点だけ気になるとすれば、多少重め残しで出走してくる可能性があることぐらいか。

 

7ワールドプレミア

菊花賞を在厩調整で勝利後は、しがらきへ馬体調整リフレッシュ放牧。前走の菊花賞では鞍上の好騎乗と展開がハマったものの、キャリアを振り返るといまだ複勝率100%。成長著しいディープインパクト産駒、過去にはサトノダイヤモンドが菊花賞を勝利後に有馬記念を3歳で制覇。その前年はキタサンブラックが菊花賞勝利後に有馬記念で3着と、決して侮れないだろう。勢いがあり成長力を考えれば、安易に軽視はできない。今年はかなり強力な古馬勢が揃ったが、鞍上の手綱捌き一つでチャンスはある。

 

8レイデオロ

天栄帰りはいつものこと、昨年有馬記念で2着以降は掲示板止まりのレースが続いているが、今回は初ブリンカーでまだまだ勝負を諦めていない。これで引退レースとなり、鞍上も一頓挫あり三浦騎手に乗り替わりとなるが、馬の気持ち一つで善戦は可能だろう。しかしながら、年齢的にもこの短期放牧で大きく変わり身があるかは疑問。

 

9アーモンドアイ

今更書く必要もないほどではあるが、天栄帰りのG1直行ローテで牝馬三冠を達成した本馬。負けたのは仕上がりきってない新馬戦と不利を受けた安田記念のみ。能力に関しては誰もが認めるトップホースだろう。しかし問題は、微熱であろうとも熱発で香港を回避したこと、初の中山2500mのトリッキーコースであること。そして走ってきた馬場が高速馬場の得意条件だったことなど、今回の舞台替わりは決して大歓迎とは言えないはずだ。雨の可能性もあり、今回仮にこの馬が負けたとしても言い訳がつく状況ではあるか。

 

10サートゥルナーリア

ロードカナロア産駒で中山芝の2000m以上で結果を出しているのは本馬のみ。天皇賞・秋は案外な負け方だったが、神戸新聞杯の勝ちっぷりを見る限り世代トップクラスなのは誰の目にも明らか。中山のG1ホープフルS・皐月賞を勝利しており、舞台適性は兼ね備えている。この馬がここであっさり勝つことがあっても驚けないだろう。今回の来日のスミヨン騎手はG1でラッキーライラック以外で結果を出してはいないが、土曜の騎乗を見てもかなり気合が入っているし、アーモンドアイに負けた雪辱をここで晴らしたいと強く思っているだろう。

 

11キセキ

昨年は毎日王冠以降コンスタントに使い続け、今年の宝塚記念まで馬券を外したのは有馬記念のみ。その当時の充実期ならばここでも好走する可能性は大きいが、ここまでノーザンFの包囲網を敷かれると流石に分が悪いか。それでも鞍上にムーア騎手を抑えられたのは大きく、決してハナには拘らなくても競馬はできるはずで(宝塚記念や過去は終いもきっちり伸びていた)、状態面さえ上げてこれるのならチャンスはあっても良いだろう。

 

12クロコスミア

G1に届きそうで届かなかった名牝。ノーザンFの馬が多数出走する中で応援したくなるファン心理も生まれてくるが、同型の存在も多く牝馬の中でもトップクラスが揃った一戦。ここはさすがに厳しいだろう。むしろ、同馬主のワールドプレミアに向く展開を作るためにどのようなペースを作るか?どのあたりで思い切って仕掛けていくか?そこに注目だろう。

 

13アルアイン

しがらき帰りで安定して好走する本馬。皐月賞では古馬になっても活躍のあるレイデオロ・スワーヴリチャード・ウインブライトなどを完封。その後は勝ちきれない競馬が続いたが、今年の大阪杯でG1を2勝目。使われてタフになる現状の中山は合うだろう。ただし、2500mはさすがに長く枠も悪いか。

 

14ヴェロックス

菊花賞の後はしがらきでリフレッシュ放牧。菊花賞の回顧で書いたようにこの有馬記念の方が面白そうな存在。皐月賞では今回人気になっているサートゥルナーリアと好勝負を演じており、ここまで馬券を外しているのも東スポ2歳Sのみ、枠は確かに悪く立ち回り力を生かす本馬にはなかなか乗り難いが、ここまでオッズで舐められる馬ではないだろう。サートゥルナーリアやワールドプレミアとの格付けが済んでいるとは言え、この中山の舞台ならばそう差はない競馬を演じる可能性はあるはず。

 

15アエロリット

有馬記念でラストラン。本馬も天栄仕上げで重賞で牝馬ながらに好戦を繰り広げていた。大外枠とかなり厳しく、ハナに立つにしても前半でかなり脚を使うことになりそう。さらには後方から突かれる可能性も高く、本質的には距離も長い。津村騎手が思い切ってグングン大逃げを打てば見せ場はあるかもしれないが、やはり得意なのは高速馬場の東京。ここは見せ場を作ることが精一杯になるか。

 

16シュヴァルグラン

ジャパンCでは明確に通ったところの差が出たが、さすがにちょっと負けすぎた感じはした。それでも、有馬記念2年連続3着の舞台巧者。厩舎仕上げに関しては問題なく、大外枠を引いたがラストランを飾るに相応しレースはできるだろう。しかしながら、キャリアを振り返ると外厩帰りだから好走するというタイプではなく、あくまでポテンシャルと騎手の手綱捌き一つで馬券内に絡んでくる可能性はあるかもしれない。ただし、鞍上の福永騎手の大外枠を考えると、無理に内に入れず外外を回して届かずという可能性はあるか。

 

全頭の考察を書きましたが、自ずから本命の選択肢は決まってきました。あとは天気に左右される部分はもちろんありますが、最終見解を明日に配信したいと思います。できれば何とか天気は持ちこたえてもらって良馬場での開催をみたいですね。